年に一度の菜食週間が今年もやってきた。
菜食祭ともいい、この期間(9日間)は、肉食、卵や乳製品、セックス、アルコール摂取などを禁じ、上下白い装束を着る。
そうやって身を清めて、健康や平安を願うお祭りらしい。
http://www.bangkoknavi.com/special/5004608
タイ全土で菜食週間の風習はあるだろう。
もともと中華系タイ人のお祭りなので、中華系タイ人が多いところでは特に盛んだが、バンコクなどでも普通に、「食齋」(キンジェー、”菜食”の意味)とか「齋」(ジェー、”菜”の意味)という文字のついた黄色いマークが、レストランやコンビニにいっぱい。
つまり、これは菜食実行中の人が食べられるよマーク。
ただバンコクだとそういう黄色いマークが町中にいっぱいになるなーというくらい。
ところが本場プーケットは違います。
まず、町中が、白装束の人でいっぱいになります。
働いている間も白装束。
本気な人は、一ヶ月前から白装束。
そして本気で本気な人は、マーソンという神様からのお告げを聞いたり、神様が降臨したりして、そのため痛みを感じないことを示すため、刀やら串やらを何本も顔に串刺しして町を練り歩く。。
その過激っぷりで、プーケットのベジタリアンフェスティバルは超有名なのである。
グロいものはあんまり見たくないけど、年に一度のこの祭りのときにプーケットに滞在しているのも何かの縁。
というわけで見に行ったところ。
まあグロいです。
口から垂れてくる血を拭うお付きの人とかがついて行進したりしています。
あれ、痛くない設定だけど、絶対痛そう。。
でも、神様降りてきている設定なので、体を横に小刻みに揺らしている人が多く、なんかちょっと面白い。
本当にトランス状態なのか、演技なのか。
さて、でもマーソンたちの行列の後尾には、爆竹部隊がついてきており、神輿を担いでくるのだが、その神輿に爆竹を投げ込まれまくる、というこれまたトンチキな展開。
神輿をかつぐ青少年たちの白装束はもはや、煤で真っ黒。
彼らは耳栓をし、サングラスで目を守り、ときにはTシャツを忍者の頭巾のようにして顔にかぶっており(この方式、東南アジアでメジャーみたい。道路工事の人たちやモーターサイ(バイクタクシー)の人たちなど、煙や粉塵、排気ガスよけでこうやってる人がいる)、なんだかもうどこの過激派集団でしょうか、という様相。
さらに神輿に火をつけた爆竹を置かれ、これでもかと炸裂させるときは、予備の男たちが、予備のTシャツをピンと張って盾にして、神輿を担いでいる男たちと自らを爆竹の脅威から守ります。
そうまでしてなぜ・・・というより、もともとさっぱりよくわからない。
でも火花と音と煙、武装集団的なデンジャラスな出で立ちで、こっちのテンションも上がるので、なんかマーソンなんてどうでもよくなる始末。
ちなみに爆竹の音が大きければ大きいほど、災厄を払ってくれるという意味があるそうです。
なるほど、だからタイとかフィリピンではお祭りのときに爆竹を鳴らすのか。
今まで爆竹に対してはうるさいなーという面倒臭いイメージしか持ってなかったけど、今回は日本のお祭りで太鼓の重低音を聞くような感じで、爆竹でテンションが上がり、なかなか好きになってしまいました!
とりあえず行っとくか、というノリだったんだけど、見応えたっぷり。見に行ってよかった!
ちなみに菜食祭ともいうだけあって、菜食の屋台もたくさんでていたので、色々と買い食いをするのも楽しかったです。