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野良サーファー、ここにあり。

東京からクタビーチに降り立つと。

ああ私って本当に野良犬って思った。

そりゃビーチドッグが釣り合うよな。

って思った。

だって私自身が野良犬だもん。

野良犬人生。

そして三連休をさくっとクタで過ごして帰ると、クタを夜出て、その翌朝にはオフィスで働き始めることになり。

本当に頭が変な気持ちになった。

だって、ついさっきまで、マジもののゆるゆる世界。

ビーチで、波を見ながらパラソルの下で、ビンタン飲んで、ナシチャンプルー食べて。

隣には、若干22歳のキュートで脱力したビーチボーイが、なんとなく座ってて、やたらと一日中、ヘイ・ジュードを

歌っているというね。

で、わたしのインドネシア語の先生をゆるゆる適当にやってくれて、ピンタール!!すごいねー!!とかって適当にほめてくれる。

なんという平和!!

目の前ではきれいな波がさく裂しており、見ているだけで楽しい。

だけど私は、ふだんしなれないダックダイブをしまくったせいで、そしてダックダイブの仕方ももちろん体重をかけるより腕に頼っていたとかもあるんだろうけど、、、、腕がボロボロすぎてね。

もはやテイクオフの時の腕立てがうまくできなくなってきたので、ギブアップしていた。

そうなのだ。

実は千葉でも一度、このようなことがあり、半年ぶりにサーフィンすると腕が立たなくなるのかっ!!と

びっくりしてたんだけど、その二週間後には全くそんな症状はなく、2週間で筋肉つくはずないし、なんだ??と思っていたのだが。

実は半年ぶりの日はドルフィンに何回もトライしていたんだった。

そして、その2週間後は、小波で一度も波をクリアする必要がない日だったのだ。

というわけで、ドルフィンとは、かくも腕の筋力を奪うものなのかということが初めてわかった昨今です。

だいたいパドルだけじゃ筋肉痛にならないもんね。

それがドルフィンを試みると筋肉痛になるんだな。

今日はもう木曜で、三日もたつのにまだ筋肉痛。ボードを握る握力も使うから、手もまだ少し疲れているし。

とはいえドルフィンの成功率は前より上がった気がする。

というか、6.2とかのでかいボードでドルフィンをよく頑張ったわよ、わたし。

成功率はまあ、3割とか2割とかなんだけどねwww

思えばドルフィンを本格的に頑張ったのなんて去年9月のクタ以来。

あの時は5.8で、6.2と比べたら格段にドルフィンしやすかったはずだけど、ドルフィン初心者的には

コンタクトレンズしてるのに、「水の中では目を開けるんでしょ!」と頑張って、脅威のコンタクトレンズ3枚なくす事件があったっけねー。

それに比べたら今回は、固く目をつぶり、コンタクトは一枚もなくさなかったし。

板が股の後ろをすっぽ抜けて後ろに流れてしまうことはおそらく10回くらいあったし(爆)、まったく深く潜れてないから、

そのまま10mくらい面白いようにスープにもってかれることも何度もあったけど。

少なくとも、失敗してダメージをくらうことはなかったしね!

流されてはいるけど、ダメージ回避はとりあえずできてたっていう。

というわけで、もうほとんどドルフィンの練習をしただけ、みたいな感じのバリだったな。

 

ライディングに関しては本当にひどかった。

今回かなり波がでかめだったこともあり、久々のバリのパワフルな波にびびってしまって、乗るどころじゃないくらいになってしまい。

アウトでは一本も乗れてない。

インサイドの波には何本か乗りましたけど。。

でも、やっぱりスカッとした青空の中で、シャープな波。

ああああ、これがサーフィンよ!!!

と思った。

楽しかった。スカッとした。

東京に帰ってきてから、ウェットスーツサーフィンがあまり好きになれずに、あまりにも長期サーフィンしてなかったら

正直サーフィンなんてどうでもよくなってた。

だけどこうやって久々にやってみて、初心者のレベルからさらに下手になっていて、でも実はもうサーフィンはじめて3年ですか!!!

もう初心者じゃなくてただの才能のない下手な人じゃん!!!と思い始めたら、悔しいし、刺激が与えられた筋肉はもっと使いたいしで、

がぜん毎日サーフィンしたいモードに突入。

しかし今回三日は短すぎると思ったけど、直行便なら一晩でつくわけで。

週末サーフィンじみたことも可能なんだな、と改めて思った。

いや頭おかしくなるけどね。

パラレルワールド感が半端ない。よくあるタイムスリップものみたい。

テルマエ・ロマエ的な感じね。

なんかあとは小学生時代と大人時代を行き来するみたいな感じかな。

夏休みに基地作りとかして思いっきり遊んでいるようなノスタルジックな世界から、何一つ面白くない苦行のようなメール処理っていうね。

しかしさ、今回三日間、ほとんどビーチボーイとしか口きいてないわけですよねー。

もちろんもう野良犬としては、何も考えてない時のルーティーン・クタみたいなのが頭に入っていて、徒歩で空港を抜けて、2万ルピーで

ブルーバードタクシーかバイタクを掴まえてクタに行き、ポピーズ1のあそこの宿は、絶対最初15万ルピーでファンルームっていうけど、最終的にはエアコン付きで15万ルピーでいいっていうんだよな、とか。

あそこの店のあのサイズの板、一日5万ルピーで貸してくれるだろ。ま、ダメでも7万ルピーで妥協しよう、とかさ。

で、まあそういう交渉も適当にはしてるんだけど、あとは結局ほとんどビーチにいるから、ビーチボーイの営業にあいまくるわけで。

そういう意味ではトホホだなと思った。

いつまでも野良サーファーな自分が。

私にとってのサーフィンはやっぱり、南国野良サーフィンなのである。

徒歩で、一人で、ぶらっと。

ガイドつけて、とか、グループ行動で、とかがどうも馴染まない。

でもそういうやり方をしてると、結局常にビーチボーイと群れてる感じになり、なんだかなああ、、と思う。

もうこれ以上、ビーチボーイ事情に詳しくなっても何も得るもんないんで、、興味まったくないんですけどって

感じなのに、結局今回も、朝から晩までいろんなビーチボーイズとの邂逅を繰り返すわけで。

やつらやっぱりキャラ濃いですからね、まあおもろいっちゃおもろいので嫌いじゃないんだけど、もちろん好きでもなく。

ヤンキーになりかかりの中学1年生みたいな感じだよね、おばちゃんからすると。

かわいいっちゃかわいいし、憎たらしいし油断ならないっちゃならない、みたいな。でもおばちゃん負けませんからね!

もうこっちは奴らのやり方とか、値段の相場みたいなものがかなりわかってるから、地雷を踏まないように、適当に付き合えるようになったかな。

とはいえ、なんていうかねえ、朝から晩までいろんな交差点でティッシュ配りの人からティッシュもらってるような感じというかさ。

同じサーフィン人生なら、やっぱりちゃんとサーフショップとかに所属して、そこの人に教えてもらって、または同じガイドを

つけて教えてもらって、うまくなったな!!っていうような積み上げがあったほうがいいんではないかと。

本当に反省しましたね。

次からは本当にガイドつけようかな。

やっぱり教えてもらうほうが上達も早いだろうしね。

今更だけど。

まあどうせ、死ぬほどパドルしろ、パドルするときに絶対に足を開くなっていう、同じことしか言われない可能性もあるんだけどねw

ことしもプーケット行きますから!

その前に少しでも成長したい。

あ、でも今回いいこともあったよ。

ヘイ・ジュードのゆるゆる君がなかなかナイスキャラで、営業も口説きも激しくないのに、ほんとにものすごく無償で空港まで送ってくれてね。

これが口説いてくる奴の場合だったら、下心が見えるから、まあいいんじゃね?無料でって感じだけど、本当に全然そういう感じじゃなくて友達として送ってくれた感じだったから、ガソリン代くらい出すよって感じで2万ルピーくらい渡そうとしたら、「いらないよ」って。

なのでまあ、代わりにスナックあげといたw

だけど彼は空港に人を送っていったことがほとんどないみたいで道を全く知らず、私がバイクの後ろでグーグルマップ見ながらナビをさせられることになり。すげえ疲れた。だったら道端でブルーバードを掴まえる努力か、バイタクと値段交渉する努力のほうが楽だったかもしれないw

それがめんどくさいから頼んじゃったんだけど。

よく送っていくって言ったな、お前って感じ。

まあそんな謎の22歳が口ずさむヘイ・ジュード。

ふと歌詞の意味を調べてみたら、あら実はとても素敵な歌詞なんだね。

悪く考えるなよ。悲しい歌を素敵な歌に変えてくれよ。誰かがきてなんとかしてくれるのを待ってないで、自分しか変えられないんだよ。彼女を受け入れて。そうしたらきっとよくなっていくさ。

なんか感動して夜中に泣いた。

たぶん、いろいろうまくいってないビーチボーイにも刺さるし、野良犬人生を送っている東京ワーカーの私にも刺さる。

頑張って生きていこうって思った。

バリ、クタといえば、エドシーランのShape of  Youがレギャン通りで絶え間なくかかっており、あの刹那的な感じがテーマソングだったんだけど。

今回、もう少しほっこり暖かいイメージを持つことができた、バリの思い出に対して。

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